絶望の国でどう生き残るか?(前編)


最近、すごいタイトルの記事を見つけ、私なりに色々なことを考えさせられましたので、このブログで取り上げたいと思います。

絶望の国・日本では「投資」しないと野垂れ死ぬ
昔は要らなかった金融教育が必須になった訳

そもそも「絶望の国・日本」といった過激なタイトルが目を惹きますが、この記事を書かれたのは投資系インフルエンサーのレイチェルさんで、レイチェルさんのプロフィールを見ると以下のように記載されています。


投資インフルエンサー

京都出身。新卒で総合コンサルティングファームで働く。その後、ITメガベンチャー企業に勤務。2023年4月より大学院生に。2021年にツイッターアカウントを開設し、米国株投資を中心に政治・経済からマネー、社会問題など幅広いテーマを独自の切り口で語り人気を博す。

Twitterフォロワーは8万人(2022年8月現在)。1枚画像でアメリカのマーケット状況を伝える「レイチェルタイムズ」を平日毎日ツイートで配信し多くの支持を得ている。

引用元:プロフィール


私はこの方を全く存じ上げてなかったのですが、Twitterの顔写真を見ると、おそらく若い女性投資家になるのですかね?

(もし間違えていたらごめんなさい)

いつかの記事にも書いたように、最近の若手世代は非常にしっかりした考えの人が多く、昭和世代の私から見るとまさに隔世の感がありますが、これもバブル崩壊後30年以上もの長期にわたって、一度も景気の良い時代がなかったことの影響は大きいでしょうね。

それにしても先程のタイトル、「絶望の国」は言い過ぎだろうと思いつつ記事を読んでみると、これがまた意外とマトモな内容!

(この言い方は大変失礼で申し訳ありませんが…)

というより、一部私と見解が違うところがあるとはいえ、概ね私がこのブログで伝えたいと考えていたことの多くが書かれている。

ぜひ上記の記事全文を読んで頂きたいのですが、一例を挙げるとこの記事に書かれている以下の項目、

・金融リテラシー(金融の知識)を身に付けるように努力すべき

・給料が右肩上がりだった時代は戻ってこない

・悪戯に将来を不安がる暇があれば、少しでも早い時点からの準備を進める

・米国株投資は最強(私は特にS&P500FTFなどのインデックス投資を推奨)

これらはまさに私が考え続けていたことに他なりませんし、これらの幾つかについては既にこのブログにも書いてきました。

あえて私と見解が違う点を挙げるなら、「昔は必要なかった金融リテラシーの知識が、今は政府が学校教育に取り入れるぐらい必要になっている」理由で、レイチェルさんは「環境が変わったから」としてスマホの普及や産業構造の変化を挙げられていますが、私は彼女よりもずっと長く生きてきた自分なりの経験から、おそらく「金利」と「不動産環境」の変化が原因だろうと考えていることくらいで、この些細な見解の相違を除けば、彼女の意見に全面的に賛成です。

少し説明が雑のような気もしますのでもう少し補足すると、昭和時代は郵便貯金の金利が6〜8%(しかも金利に対する税金はゼロ)だったため、株に投資しなくても貯金さえすれば10年で2倍以上になる環境でしたし、不動産価格は戦後の昭和20年頃からバブルが崩壊する昭和64年くらいまで、約45年間も上がり続けたため、とにかく、

「郵便局に貯金する」

「できるだけ若い時期に家を買って住宅ローンを早めに返済する」

この2つだけ考えておけば、他に余計な勉強する必要は全く無かったのだろうと思います。

(私が幼少の頃は、よく母親が「郵便局に貯金にすると必ず10年で2倍になるから」と言っていました)

*参考:なつかしの定額預金

・昭和時代:定額預金金利8%、金利に税金はかからない、ローンで購入した不動産価格は確実に上がる、消費税ゼロ

・令和時代:預金金利0%、金利に対して約20%の税金、不動産価格はバブル崩壊後は都心部を除いてボロボロ、消費税10%

こう並べてみると、いかに環境が激変していることがお分かり頂けると思いますが、金利8%といえば退職金2,000万円をそのまま預けておけば毎年160万円の金利。

(先程も書いた通り、当時は金利に対する税金はゼロ)

毎月13万円(160万円÷12ヶ月)以上の補填があると思えば、年金が想定より少なくてもあまり文句を言う人がいない。

考えてみれば昔の日本は本当にいい国だったと思いますが、お金の運用は定額預金、投資は不動産ローン、これだけで必要十分な時代が、実に45年間以上も続いていたのです。

今は環境が激変していますので、金融リテラシーを高める努力をしない限り、郵便貯金に退職金2,000万円を預けるだけで良かった昔のシニア世代には絶対に追いつかない。

このことを強く認識しなければならないのが、現在の日本の姿なのだろうと思います。

こうして見ると「絶望の国」と言いたくなる気持ちも分からないでもないですね。

ただこれらを考え合わせて行くと、定額預金と住宅ローンだけを気にすればよかった昭和世代と比べて、最近の若手世代が非常にしっかりした考えをもっているのもむしろ当たり前のことで、それは最大の武器になるかも知れません。

このブログは「中高年のための」記事を中止に書き綴っていますので、あまり若手世代に向けて書くのはお門違いかも知れませんが…

今回も少し長くなってしまいました。

このテーマについて、次回もう少し書かせていただきたいと思います。

それではまたお会いしましょう。


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